INTERVIEW

スタッフインタビュー

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兵庫エリア西宮支部 主任 黒田絢美

「今しかない」と踏み出したベテラン看護師の挑戦。

西宮支部主任・黒田さんが体現する 看護師としての集大成

総合病院で22年間、一般病棟から透析センター、放射線科まで、幅広い現場を経験してきた黒田絢美さん。 長年 積み重ねてきたキャリアと経験がある黒田さんが、なぜ訪問看護の世界に足を踏み入れたのでしょうか。

「看護師としての集大成は、在宅看護だと思っていました」。そう語る黒田さんの言葉には、長年の臨床経験に裏打ちされた、確かな自信がにじみます。今は西宮支部の主任としてスタッフからの信頼も厚く、他のエリアの主任やスタッフからも自然とその名前が挙がるほどの頼れる存在です。

「アセスメントの力が素晴らしく、みんなが頼りにしている」——社長からもそう評される黒田さんに、これまでのキャリア、忘れられない看護の記憶、そしてマネジメントの心得について伺いました。

NewGateのスタッフ

22年間勤めた病院を出て選んだ「集大成」としての訪問看護

新卒から22年間、同じ総合病院に勤め続けた黒田さん。一般病棟、透析センター、放射線科と、院内でさまざまな部署を経験してきました。放射線科時代には心臓カテーテル部門で、日本で初めて使用するデバイスに携わるなど、最先端の医療にも触れてきたといいます。
転職を意識したのは、40歳を過ぎた頃でした。
「もともと在宅看護には興味があって、自分の看護師人生の集大成としてやりたいという思いが以前からありました」と黒田さん。夜勤への体力的な限界を感じ始めていたことに加え、「総合病院という箱の中から出たことがなく、あまりにも世間を知らない」という危機感もあったそうです。

「この年でチャレンジするなら今しかない」そう一歩を踏み出しました。
最先端の医療機器やチーム医療に支えられた急性期の現場とは対照的に、訪問看護は「身一つ」で利用者と向き合う仕事だと黒田さんは語ります。
「訪問看護には最先端の設備も、大勢のスタッフもいません。でもだからこそ、自分が培ってきた看護そのもので患者様のお役に立てる。看護らしい看護が提供できるのではないかと思ったんです」

数ある選択肢の中でNewGateを選んだ一番の理由は、「赤ちゃんからお年寄りまで」という幅広いコンセプトでした。もともと保育士を志したこともあるほど子ども好きだった黒田さんにとって、自身の子育てがひと段落した今、再び子どもと関わる仕事ができることは大きな魅力だったといいます。加えて、「スタッフ自身が心身ともに健康でなければ、良い看護は提供できない」という会社の考え方にも強く共感したそうです。

忘れられない、ある利用者様とのお別れ

22年間の病棟経験は、訪問看護の現場でも大きく生きていると黒田さんは話します。
特に、がん末期の患者さんが多い外科・内科混合病棟での経験は、ターミナルケアや疼痛コントロール、家族看護の場面で今も役立っているといいます。急性期病棟や救急外来での当直経験も、利用者の急変時対応に活かされているそうです。
数ある利用者様との思い出の中でも、特に心に残っているというエピソードを聞かせてもらいました。

「がん末期の男性利用者様が、『最後まで自宅で過ごしたい』と希望されました。点滴や輸血の管理をしながら、毎日その方のもとへ通いました。」
在宅での輸血管理は決して一般的ではありませんが、病院時代の経験が存分に活かされたといいます。ACP(アドバンス・ケア・プランニング)として、在宅医とも何度も方針をすり合わせながら、最期に向き合うケアに力を尽くしました。
「その方が亡くなられた後、いつもの訪問時間にご自宅へ伺ったんです。いつも通りご家族が迎えてくださって、でも本人だけが目を開けない——その光景に、子どものように泣いてしまいました」

家族と一緒に涙し、お別れをしたその後も、黒田さんの関わりは終わりませんでした。バタバタとする葬儀の準備の合間、疲れが出ないようにとご家族を気遣う——グリーフケアの視点まで含めて、最期まで寄り添い続けたといいます。
「自分がやりたかった看護が、まさに体現できた瞬間でした。この経験を、他の若いスタッフにも伝えていきたいと思っています」(黒田さん)

みんなが頼りにする、黒田さんのマネジメントの心得

一般スタッフとして入職し、リーダー、主任へとステップアップしてきた黒田さん。それぞれの立場を経験してきたからこそ見えるものがあるといいます。
主任になってからは、利用者様のケアだけでなく、シフトや動線の最適化、事業所全体の売上や稼働率といった、経営的な視点も求められるようになりました。「正直、ついていくのに必死です」と本音を漏らしつつ、同じ主任の清光さんやエリアマネージャーの金本さんと密に連携を取り、疑問や不安をその都度解消するようにしているといいます。大量のタスクは、あえて手書きの付箋で管理するのが黒田さん流。

「頭で考えたことを一度文章化することで、自分の中に落とし込めるんです」そう笑顔で話す黒田さんにスタッフからの信頼が厚い理由を尋ねました。「人の良いところを見つけるのが得意だと思っています。短所ばかりに目がいってしまう人もいると思うのですが、私はできるだけ長所を見るようにしています」
指導する際も、答えをすぐに与えるのではなく、スタッフ自身に考えてもらうことを大切にしているそう。「なぜそう思ったのか、どうケアをしたいのか、利用者様の反応はどうだったのか——そこまで自分で考えて相談してもらえるように意識しています」

今年の総会で宮崎社長が掲げた「サービスの質の向上」というテーマ。その核にあるのが、看護目標・計画・実践・記録・評価をきちんと連動させる「看護過程の展開」です。黒田さんは、まさにこれを日々の現場とマネジメントの両面で体現している一人です。

「看護計画は、自分が実践したい、実践すべき看護そのものです。利用者様が在宅でどう過ごしたいかという希望を反映し、状態の変化に応じてその都度修正していくことを大切にしています。抽象的にならず、具体的に計画が書けている、目標が上がっているということ自体が、利用者様のことを考えて体現できているということなので。」(黒田さん)

社内では現在、看護記録の監査が実施されており、その結果はリーダーを中心に現場へフィードバックされています。黒田さんも主任としてリーダーと連携しながら、修正が適切になされているかを確認する役割を担っています。

現場を離れず、次の支部立ち上げを支える存在に

今後のキャリアについて尋ねると、黒田さんは少し迷いを見せながらも、はっきりとした答えを聞かせてくれました。
「主任からエリアマネージャーへ、というのが一般的なキャリアの流れだと思うのですが、私はまだ現場から離れたくないという気持ちが強いんです」

先日の社長面談でもこの思いを率直に相談したという黒田さん。
訪問することが自身のエネルギーの源であり、マネジメントに徹することでプレイヤー気質が邪魔になってしまうこともあるという葛藤も打ち明けます。その相談を受け、社長からは新たな道が示されました。

「支部分けがどんどん進んでいく中で、次の主任を育成したり、新しい支部が立ち上がる際に訪問をしながら立ち上げに貢献したりする、という働き方を提案していただきました。もうしばらくは、この主任という立場を頑張っていきたいと思っています」
経営や数字の面ではもっと長けた人材がいると謙虚に語りながらも、「自分は看護をすることで会社に貢献できる」と黒田さんは力を込めます。

最後に、これからNewGateで働くことを考えている方へメッセージを聞きました。
「向いているのは、人が好きな人だと思います。赤ちゃんからお年寄りまで、24時間365日体制で幅広く関わっていく仕事です。大変な面もありますが、それ以上に、身一つで利用者様と向き合える、看護らしい看護がここにはあります」
22年間の臨床経験と、素直さ、そして人の長所を見つける力。黒田さんが体現する看護とマネジメントの姿は、これから在宅医療への挑戦を考える医療従事者にとって、大きな道しるべになるはずです。

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